錦帯橋は世界遺産?魅力、歴史、観光完全ガイド【岩国・山口】

754 山口県

山口県岩国市に位置する錦帯橋は、日本三名橋の一つに数えられる美しい木造の五連アーチ橋です。

その優美で独特な姿から、「世界遺産ではないか?」と思われる方も多いかもしれません。

結論から言うと、錦帯橋は現在、世界遺産リストには登録されていませんが、将来的な登録を目指す「世界遺産候補(暫定リスト記載)」となっています。

この錦帯橋は、単に美しいだけでなく、類まれな技術と歴史を持っています。

今回の記事では、

錦帯橋がなぜ世界遺産候補なのか

その歴史

独特の構造

周辺の観光スポット

アクセス方法

おすすめの楽しみ方

まで、錦帯橋をまるごと楽しむための情報をお届けします。

岩国を訪れる際は、ぜひ参考にしてください。

錦帯橋は世界遺産?答えは「候補」です

まず、錦帯橋が現在、ユネスコの世界遺産リストに登録されているかという問いに対する答えは「いいえ」です。

しかし、錦帯橋は将来的な世界遺産登録を目指しており、日本の世界遺産候補リストである「暫定リスト」に記載されています。

錦帯橋が世界遺産候補となっているのは、

  • その文化的価値
  • 歴史的意義
  • そして特にその構造技術

が「顕著な普遍的価値」を持つと評価されているためです。

世界遺産登録には長い道のりがあります。

しかし、錦帯橋が持つ唯一無二の魅力は、世界遺産にふさわしいものであると言えるでしょう。

錦帯橋の歴史

錦帯橋の歴史は古く、江戸時代の初期、1673年に岩国藩主の吉川広嘉によって建設されました。

それまで度々洪水によって流失していた錦川に、流されない強固な橋を架けるために、当時の最高の技術を結集して造られたと言われています。

初代の橋は、わずか完成から翌年の洪水で流失してしまいました。

しかし、すぐに再建されました。

その後も、強風などによる被害はあったものの、基本的な構造を受け継ぎながら約270年間にわたりその姿を保ち続けました。

しかし、1950年のキジア台風による洪水で大きく損傷しました。

現在の橋は1953年に再建されたものです。

現在の橋も、釘を使わない伝統的な木組み技術を用いており、定期的な架け替えや保全活動が行われています。

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錦帯橋の魅力:独特の構造と美しい景観

錦帯橋最大の魅力は、何と言ってもその独特な五連のアーチ構造と、それによって生み出される美しい景観です。

五連アーチの秘密

5つの木造アーチが連なる構造は非常に珍しく、それぞれのアーチが石積みの橋台にかかる水の抵抗を分散させるように設計されています。

釘を使わない木組み

橋を構成する木材は、高度な木組み技術によって固定されており、金属製の釘はほとんど使用されていません。

これは、木材が持つ本来の強度を最大限に引き出し、自然の力に耐えうる構造を実現しています。

四季折々の景観

  • 春には錦川沿いの桜並木
  • 夏には緑豊かな自然と清流
  • 秋には周囲の山の紅葉
  • 冬には雪景色

と、錦帯橋は四季折々に異なる美しい姿を見せてくれます。

特に春の桜の時期は多くの観光客で賑わいます。

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橋の上からの眺め

橋の上からは、清流錦川、そして対岸にそびえる岩国城を望むことができます。

特に、中央のアーチ橋からの眺めは絶景です。

錦帯橋周辺の観光スポット

錦帯橋を訪れたら、ぜひ周辺の見どころも一緒に楽しみましょう。

岩国城

錦帯橋の対岸にある城山山頂に位置するお城です。

ロープウェイを利用して気軽にアクセスできます。

天守閣からは岩国市街や錦川、瀬戸内海を一望できます。

吉香公園(きっこうこうえん)

錦帯橋のたもとにある広大な公園で、かつて岩国藩主の居館があった場所です。

  • 噴水や広場
  • 歴史的な建造物(吉香神社など)

があり、散策に最適です。

岩国シロヘビの館

吉香公園内にあります。

国の天然記念物に指定されているアオダイショウのアルビノ(シロヘビ)を見学できます。

金運上昇のご利益があるとも言われています。

鵜飼

夏期(例年6月1日から9月10日まで)には、錦川で鵜飼が行われます。

屋形船に乗って、伝統的な漁法を間近で見学できます。

岩国のグルメ

  • 岩国寿司(いろり寿司)
  • 地酒
  • 名物のソフトクリーム

など、岩国ならではのグルメも楽しめます。

錦帯橋へのアクセス方法

電車を利用する場合

JR山陽新幹線またはJR山陽本線「新岩国駅」またはJR山陽本線「岩国駅」が最寄り駅です。

新岩国駅から:バスで約15分~20分(錦帯橋行き)

岩国駅から:バスで約15分~20分(錦帯橋行き)

車を利用する場合

山陽自動車道「岩国I.C.」から約10分です。周辺には市営駐車場や民間の駐車場があります。

錦帯橋を訪れる際の基本情報

  • 入場料(橋の通行料): 錦帯橋を渡るには通行料が必要です(大人、小人別、往復券あり)。
  • 開門時間/閉門時間: 基本的に常時通行可能ですが、夜間は係員がいなくなる時間帯があります。
  • 所要時間: 錦帯橋を渡って周辺を散策するだけなら1時間程度、岩国城や吉香公園なども含めてじっくり観光する場合は半日~1日程度見ておくと良いでしょう。
  • ベストシーズン: 春の桜、夏の鵜飼、秋の紅葉など、四季折々に魅力がありますが、気候の良い春と秋が観光にはおすすめです。

山口県岩国市の錦帯橋は、現在世界遺産リストには登録されていませんが、その歴史、独特の構造、そして美しい景観は世界遺産候補にふさわしい価値を持っています。

この記事でご紹介したように、錦帯橋単体だけでなく、岩国城や吉香公園など周辺にも見どころがたくさんあります。

ぜひ、次回の観光の際には錦帯橋を訪れ、その魅力を体感してください。

そして、将来的に世界遺産に登録される日を応援しましょう。

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